ガヴリール「おっ、これ美味いな」 ラフィエル「最高です」 ヴィネサタ「「……」」
~ある日の教室~
ガヴリール「あぁ~、腹減った……」
ヴィーネ「ガヴ、机に突っ伏しっぱなしも良くないわよ」
ガヴリール「うるせぇ、腹が減ってるんだ、こっちとら」
サターニャ「あらあら、情けないわね、ガヴリール。ちゃんと朝ご飯は食べて来たのかしら?」
ガヴリール「課金に注ぎ込む為に食費は節約中で、朝食だけは抜く事にしたんだよ」
ヴィーネ「何よそれっ!!? 朝はしっかり食べないとダメじゃないの!!」
ラフィエル「そういう訳でしたか。では、こちらをガヴちゃんに差し上げますので、どうぞ!」スッ
ガヴリール「おっ、ポテチか! 貰うぞ!!」ガサッ
バリバリバリバリ
ガヴリール「うんめっ!!」バリバリ
サターニャ「す、凄い勢いで食べてるわね…」
ヴィーネ「ガヴ、行儀が悪いわよっ!?」
ラフィエル「うふふっ♪」ニコニコ
ラフィエル「では、こちらはいかがですか?」スッ
ガヴリール「おっ、美味そうなシュークリームじゃねぇか!!」
サターニャ「あら、ほんとね! まっ、私の実家で売られてるシュークリームには及ばないでしょうけど」
ラフィエル「カスタードとチョコレートですよ?」
ガヴリール「貰う!」パクッ
モグモグモグッ
ガヴリール「んまんま!!」
ヴィーネ「だから、さっきから行儀が悪いわよ!?」
ラフィエル「あらあら。では、これ一気に飲んで下さい」スッ
ヴィーネ「えっ、ちょっと待って、それ!?」
ガヴリール「」ゴクゴクゴクゴクゴクッ
ガヴリール「んめーーーーー!!!」
ヴィーネ「あ~ぁ、原液で飲んじゃったわね……」
サターニャ「あら、これ、「カルヒス」じゃないの」
ガヴリール「いやぁ、これも美味いな!」
ラフィエル「この、カルヒスは原液をストレートに飲むのが一番なんですよ。」
ガヴリール「ほんとかっ!? すげえ、カルヒスは知ってるけど、そのままが一番なんだな…勉強になったよ!」
ヴィーネ「違うから!? 原液は糖分が多くて、絶対にストレートで飲んじゃ体にも悪いし、駄目なのよ! しっかりと薄めないと!!」
ガヴリール「マジか?」
ラフィエル「はい。もっと食べて下さい、もっと飲んで下さい…限界まで!!」
ガヴリール「お、おぉ。腹はまだ空いてるし、もっと食べて飲むか…限界まで!」
ヴィーネ「駄目よ!? 暴飲暴食は体の毒よ!!?」
サターニャ「あ~ぁ、ラフィエルとガヴリールに何かのスイッチが入っちゃったようね…。」
ガヴリール「うまうま!!」モグモグ
ラフィエル「どうですか、「デビルパイ」のお味は?」
ガヴリール「美味いぞ! これなら何個だってイケるな!!」
ラフィエル「喉が乾いたら?」
ガヴリール「もちろん、カルヒスの原液ストレート!」キュポ
ゴクゴクゴクッ
ガヴリール「ぷっはぁーー、うめぇっ!!」
ラフィエル「流石はガヴちゃん! さぁさぁ、もっと食べて飲んで下さい♪」ニコリ
サターニャ「ラフィエルの奴、またガヴリールにお菓子と飲み物をあげてるわね…」
ラフィエル「ガヴちゃん、今日も朝食を食べていなくてお腹が空いてるそうなので、つい食べ物を!」
ヴィーネ「ガヴが遠慮しない事を知って、わざとあげてるんでしょ!? 一体、なにが目的なの!?」
ラフィエル「えっ、別に目的はありませんよ。ただ、ガヴちゃんが美味しそうに食べて、飲んでいる姿を見ていると嬉しくなってついつい、たくさんあげちゃうだけです!」
ヴィーネ「それがいけないのよ!?」
ガヴリール「まぁまぁ、ヴィーネ……。」
ヴィーネ「ガヴもガヴよ。いくら朝食を抜いたからって、お菓子やら甘い物ばっか摂ってると体に悪いわよ!!」
ガヴリール「うるさいな。私の好きにさせろよ!!」
ヴィーネ「そういう訳にはいかないの! あ~ぁ、またカルヒスを原液で飲んじゃって、これじゃあ太るわよ!!」
ガヴリール「太ったっていいよ。ラフィ、デビルパイが無くなった。別の菓子はないのか?」
ヴィーネ「ちょっと、ガヴッ!?」
ラフィエル「はい、分かりましたぁ~♪」ゴソゴソ
ヴィーネ「ラフィもお菓子を出そうとしないの!?」
ラフィエル「ガヴちゃん、こうすると…もっと美味しくなりますよ」ニュウゥゥーー
ガヴリール「んっ、なんだ? ラッキーターンに何を乗せてるんだ?」
ラフィエル「人間たちが好んでる下界の調味料、マヨネーズというものです! 名付けて「ラッキーターンのマヨネーズのせ」です」スッ
ガヴリール「おぉーーっ、これも美味そうだなっ!?」
ヴィーネ「止めなさい!? もっと体に悪くなるわよ!!?」
ガヴリール「あーーん」パクッ
ガヴリール「うめぇーーーっ!!!」
ヴィーネ「あぁ……食べちゃったっ!!?」ガタガタッ
ラフィエル「ガヴちゃん、今日は和菓子を持ってきましたよ」
(結構太った)ガヴリール「おぉー、待ってました!!」ズッシリ
ラフィエル「最中と栗饅頭、羊羹を持ってきました。さぁ、今日も遠慮無く食べて下さい、そして今以上に大きくなりましょう!」
ガヴリール「おう! んじゃあ、まず羊羹から食べるとするか。もちろん、切って分けずに一枚モノで!」アーーン
パクッ
ガヴリール「美味い!」
ラフィエル「良かったです。さぁ、もっともっと」ワクワク
ガヴリール「美味しかった。やっぱ羊羹、最高だな」
ラフィエル「次、最中はいかがですか?」
ガヴリール「もちろん、食べる!」
ザワザワ、ヒソヒソ
テンマサン、ナンダカフトッテナイ?
ウン。ワタシモソウ、オモッタ
ソウイエバ、ズットオカシバカリ、タベテイルノヲヨクミルネ
ッテカ、シラハサンガ、テンマサンニヨク、オカシヲフルマッテナイ?
ヴィネサタ「「………………」」
ラフィエル「ガヴちゃん、「スクールパイ」はどうですか?」
ガヴリール「もう頭の中に「美味い」の字しか浮かんでこないよ!」パリパリッ
ラフィエル「そうですよね! それにお菓子のおかげでガヴちゃん、随分と大きくなってきましたね。」ドキドキ
ガヴリール「おぉ、そうだな。おかげで、前の服が入らなくなって、今はサイズ測りながら新調してる状態だよ。まぁ、別にいいけど」ズッシリ
…………………………………………………
ヴィーネ「はぁー、もうあの小柄なガヴのイメージが随分と変わってきたわ」
サターニャ「今になって分かったけど、ラフィエルはガヴリールを太らせる為にお菓子を与え続けていたのね。その方が面白そうだと思って……」
ヴィーネ「最初はついあげたくなって、って言ってたけど、実際は面白そうなのが理由だというのはなんとなく分かってたわよ」
サターニャ「そういえば、ヴィネット…アンタはどうして散々注意してたのに、今もガヴリールもラフィエルも同じ事を続けているのよ?」
ヴィーネ「本当に散々注意したし、ガヴリールには食事制限、ラフィにはお菓子をあげるの禁止って言ったのよ。けど、結局は言う事を聞かないのよ…。」
ヴィーネ「そうもいかないのよ。取り上げたとしても、それがかえって逆効果になるって可能性もありえるでしょ?」
サターニャ「まったく、悪魔がそんな事を考えるだ、なんて情けないわね。じゃあ、私があいつらから無理にお菓子を取り上げて、本気で注意して来るわよ」
ヴィーネ「えっ!? で、でもサターニャ、それじゃあ…」
サターニャ「ガヴリールの暴飲暴食とラフィエルの策による甘えを止めたいんでしょ? だったら、任せなさいよ!」
ヴィーネ「サターニャ!?」
ラフィエル「あらっ、サターニャさん?」
ガヴリール「なんだ、お前か…」
サターニャ「何だお前か、じゃないわよ! いい、良く聞きなさい…今からアンタたちのお菓子をt」
ガヴリール「おぉ、お菓子だな。分かった…ほら、サターニャ」スッ
サターニャ「っ!?……な、なによ、それ?」
ガヴリール「なにって、お前もお菓子が欲しくて来たんだろ? だから、やるって事だ、食べろ!」グイッ
サターニャ「なっ!?」ビクッ
ヴィーネ「えぇっ!!?」ビクッ
ガヴリール「そんなに私が他の奴にお菓子をあげるのが珍しいのか? お菓子が欲しいって奴がいたら素直にあげる…それが常識だろ?」
ガヴリール「それにお菓子は、皆で分け合い、一緒に食べるものだし、別に変な事は言ってないし、してもいないだろ?」
ラフィエル「あぁ~~っ///// ガヴちゃん、今のお言葉…面白さを飛び越して、面白最高ですぅ~??」ビクビクッ
サターニャ「ええぇぇーーっ!?」
ヴィーネ「が、ガヴが珍しくまともな事を!?」
サターニャ「でも、私は、お菓子をもらう為に……」
ガヴリール「いいから、受け取れ!! 友達なら、しっかりと好意を受け取るべきだろ?」グイグイッ
サターニャ「!……友達。…………ありがとう。せっかくだし、頂くわ」ヒョイ
ラフィエル「おぉーー、こちらもサターニャさんが素直になってます。これもまた、面白過ぎます!!」テカテカッ
ヴィーネ「なに…さっきまで言ってやるって意気込んでたサターニャが、急に素直で、塩らしくなった!!?」
ヴィーネ「サターニャ、なんで今、素直になったの? アンタが素直になるなんて滅多にないはずなのに…」
サターニャ「ガヴリールの奴、体だけじゃなくて、性格も丸くなったみたいね。」
ヴィーネ「えっ?」
サターニャ「ほら、見なさいよ、ヴィネット?」スッ
ヴィーネ「んっ?」チラッ
ラフィエル「ガヴちゃん、まだまだイケますか?」
ガヴリール「もちろん。そうだ、ラフィ、お前も食べるか? この頃、私が食べるとこばっか見てて、持ってきたお前は何も食べてないじゃないか?」
ラフィエル「あっ、いえ。私は別に大丈夫ですよ」
ガヴリール「そう言うなって…ほら、お前が持ってきたお菓子だけど、受け取れ?」スッ
ラフィエル「あっ、いや、その…」
ガヴリール「美味いぞ、食べろっての!」グイグイッ
ラフィエル「では、少しだけ…」ヒョイ
サターニャ「ね?」
ヴィーネ「ほんとだわ。体型は別として、性格は最初に出会った時のガヴと同じね!」
サターニャ「注意とか取り上げよう、なんて言い出した私も私だけど、注意しようとするヴィネットもアレだからひとまず落ち着いて、しばらくガヴリールの様子を見るのも一番よ!」
ヴィーネ「………そうかもね。」
ガヴリール「おっ、おーーい、ヴィーネ!!」
ヴィーネ「?……なに、ガヴ?」
ガヴリール「このスクールパイ、美味いぞ。 こっちに来て、一緒に食べよう!」
ヴィーネ「……うん」ニコリ
タプリス「先輩!」
ヴィネサタ「「っ!?」」
ラフィエル「あらっ?」
ガヴリール「おっ、タプリスじゃないか。久しぶりだな」ニコリ
タプリス「あっ、どうも久しぶり…ではありませんよ!?」
タプリス「最近、下界に遊びに降り立って天真先輩の家にお邪魔しようとしたのに、太っている姿を見かけて……一体、なにがあったかが気になって様子を探っていたら、まさかこのような事で太っていたとは……正直、驚きですよ!!?」
ガヴリール「そうか? 別に悪い事じゃないし、構わないはずだろ?」
タプリス「そ、それは、そうですけど…。」
タプリス「白羽先輩、貴方が天真先輩に下界のお菓子をあげたために、天真先輩はこんなに太ったんですよ!」
タプリス「どうして、このような事を!?」
ラフィエル「決まっているじゃありませんか。ガヴちゃんにお菓子を与えて、太っていく様を見てみるのも面白いと思ったからですよ♪」ニコリ
タプリス「白羽先輩、そのような事の為に!!?」
ガヴリール「タプリスも食え。この菓子、美味いぞ!」スッ
ヴィーネ「太って性格が丸くなったのよ、タプちゃん」
タプリス「あっ、月乃瀬先輩、お久しぶりです」
ヴィーネ「久しぶりね。それと、タプちゃん?」
タプリス「はい?」
ヴィーネ「人間たちが大勢いる、この教室に急に神足通で出てきて、大丈夫?」
タプリス「心配はいりませんよ。あらかじめ、能力でこの学校の人間の記憶を改竄してありますので、私がどう現れようが、気にも留められない仕組みになってます」
ヴィーネ「そう…。」
タプリス「もちろん、私が天界に戻る時は、人間の記憶を改竄は元の通りに直しておきますので、大丈夫です」
タプリス「ゲッ、胡桃沢先輩もいたんですか!?」
サターニャ「ゲッ、って何よ!? 居ちゃ悪い訳!!?」
タプリス「だって、悪魔ですよね?」
サターニャ「だったら、同じ悪魔のヴィネットには、なんで普通に接してるのよ!?」
タプリス「胡桃沢先輩と違って、月乃瀬先輩には悪意が全く感じられませんでしたので、それで」
ヴィーネ(タプちゃんに受け入れてもらえるのは嬉しいけど、悪意がないと言われると自分が悪魔である事を否定されているみたいで、なんだかショックなような…。)ズーン
ガヴリール「痩せる? そうだな、そのうち頑張ってみるよ」パクパク
タプリス「痩せる気ないじゃありませんか!? しょうがありません……今の優しい天真先輩が、元の駄天した状態に戻れば少しは痩せる気が起きるような気がします…」
タプリス「なので、先輩!!」トンッ
ノートパソコン『』
ラフィエル「おや、これはガヴちゃんのパソコンではありませんか…」
ガヴリール「なんだ、ネトゲのページなんか開いて、どうして欲しいんだ?」
タプリス「天真先輩………」スウゥゥゥゥーーーーーッ
サターニャ「そう、うまくいくかしら?」
タプリス「ここを………」
タプリス「クリックしてくださーーーーーーーーーーい!!!」
ガヴリール「くりまんじゅう、ください?」
タプリス「っ!!?」
ラフィエル「はいはい♪ どうぞ、タプちゃん!」スッ
タプリス「えええぇぇーーーっ、そんなぁ、天真先輩!!?」ガーーン
サターニャ「はぁ~、やっぱりね……」
ヴィーネ「今のガヴにはネトゲよりも、甘い物を食べ、人に分け合う事に喜びを覚えてるから、無理はないわね…」
ガヴリール「?」ニコニコッ
おしまい
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タイトル:ガヴリール「おっ、これ美味いな」 ラフィエル「最高です」 ヴィネサタ「「……」」
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